カンボジアで働いている人の備忘録

24歳、なんかカンボジアで起業したみたいです(他人事)

海外転居届を提出するために人生初のツーリングに行ってきた@大阪-和歌山-徳島-松山

海外で暮らす前に、私にはひとつ役所で済まさねばならない手続きがあった。海外転居届の提出だ。住民票を抜く、と表現する人もいたっけ。

私は大阪在住ながら、住民票は松山に置きっ放しだった。そのため役所手続きはわざわざ松山まで戻って直接する必要がある。

海外転居届を出していないと、住んでもいない市の住民税は払わされるわ、年金の支払義務は免除されないわで、主に金銭面でさんざんな目にあってしまう。それほど裕福でない私にとっては、支出を抑えるための必須実行なのだ。

ただ、海外在住でも海外転出届を出していない人もいる。国民保険が効かなくて国内での医療費が10割負担になったり、年金納付のカラ期間が生まれるせいで年金受給総額が少なくなったり...海外転出届を出している間は、そんなデメリットもあるからだ。その辺は良し悪しなんだろう、たぶん。

どうやって大阪から松山まで帰るか

さて、どうやって松山まで帰ろうか...飛行機なんて論外だし、鉄道は乗り換え多くて時間掛かるワリに高いし、フェリーで行くと市内まで遠いし。いつもは深夜バスを使ってたんだけど、バスってなんだかんだで疲れるんだよなぁ。

そういえば。知人に「カンボジアでバイク乗るんなら、コレに乗って今のうちに慣れとけ!」と言われて借りたコイツがいるんだっけ。

f:id:wn_trinity:20160217110416j:plain

通勤快速こと、スズキのアドレスV125S。見た目は完全に原付。小回りが利く割に結構馬力があって加速しやすいのが魅力らしい。いや、バイクなんか教習で乗ったホンダCB400SFしか知らないんで、性能がどうとか言われてもピンと来ないんだけど。

そうだ、コイツを使えば一石二鳥じゃね?交通費は浮くし、バイクの練習もできるし。こないだバイクの免許は取ったけども、ペーパーライダーのまま海外で乗り回すのは恐ろしいもんなぁ。

というワケで荒療治。地元松山の市役所に用があるんで、そのついで。

大阪から松山までソロツーリング!!

おそらく最初で最期になるであろう国内ツーリング。慣れない、しかも他人のバイクで。悪条件そろい踏みだが、とにかく安全運転を心掛ければなんとかなるだろう、うん。海外渡航前に事故るとかシャレにならん。

大阪-松山のルートを考える

125ccのバイクで行く今回のツーリングでは高速道路は使えない。とにかく下道をひたすら走り抜けるしかない。そして、できれば平日の昼あたりには松山に着いておきたい...フェリーの時間も考えた結果、このルートを通ることにした。

f:id:wn_trinity:20160217113053p:plain

大阪から南下して和歌山へ。深夜フェリーに乗って和歌山から徳島へ。徳島に着いたらひたすら西に向かえばゴールの松山。ルート自体はすごく単純。

前半戦:ツーリング開始

そして2/21(日)の夜、ツーリング開始。

20:30 大阪発

ヘルメットはシールドなしのジェット型。頭と耳周りだけ覆うタイプである。服装はチェスターコート+ジーパン+スニーカーという軽装備。荷物は1日分の下着、財布、携帯、年金手帳。以上。ちょっと友達ん家行ってくるわ、程度の準備だなコレ...。

和歌山港02:40発の深夜フェリーに乗るため出発。和歌山に早めに着いたら温泉でも入って、出航までの時間を潰せばいいか。

f:id:wn_trinity:20160217113811j:plain

人生発の夜行ツーリング。小学生の遠足気分を思い出す。なんかコレすっげぇ旅っぽい!テンション上がる、いいね。けどちょっと寒い。途中のコンビニでネックウォーマーと手袋を購入。あるとないとじゃ快適さが段違いだな、買ってよかった。

22:50 和歌山港

和歌山に行けば行くほど交通量が減ってく。しかも道が暗い。それに海が近いせいかめっちゃ寒い。手先足先が冷え切ってしまった。さっさと近場の温泉に突入してあったまりつつ、時間を潰そう。

f:id:wn_trinity:20160217120502j:plain

01:00 ファミレスへ

身体はあったまったけど、なんか小腹が空いてきた...。まだまだ時間もあるし、近場で何か食べることに。24時間営業の地方色あふれるファミレスがあったので入店。

f:id:wn_trinity:20160217115350j:plain

メニューに焦げ跡が...普通にガッツリ食べてしまった。デミオムライス美味しい。

02:00 再び和歌山港

「乗船手続きは30分前に」と注意があったので早めに向かう。フェリー乗り場、閑散とし過ぎてちょっと不気味。そして謎の萌えキャラが鎮座してる。なんだこいつら。

f:id:wn_trinity:20160217120022j:plain

乗船書類と運賃を事務員さんに手渡して、乗船券を購入。フェリーに向かう。

02:20 フェリー乗船

バイクで船に乗り入れ、とりあえず客室に向かう。

f:id:wn_trinity:20160217120825j:plain

まーたお前らか、誰なんだこいつら。客室には私を含め数人しかいない。日曜の夜なんだから当たり前か。徳島までは2時間ほど掛かるので、そのあいだに仮眠を取る。おやすみ。

04:50 徳島港

ここから諸事情で写真少なめ。

目をこすりながら下船。まだ外は真っ暗だ。しかも小雨かよ!降水確率30%なのに...文句言っても仕方がないので、とにかく西に向かう。国道192号線で四国を横断開始。

徳島より40km地点

だいぶ明るくなってきたが...ヤバい、山に入るにつれて雨脚が強くなってきた。すれ違う人たちが全員傘をさしてるレベル。道中のコンビニでカッパを探すも見つからず。しかも温度は3℃。メルトン生地のチェスターコートの裏地が、少し湿ってきている。

いったん雨宿りすることも考えたが、雨が止む保証もないので我慢してさっさと進むことに。

徳島より80km地点

雨は止んだが曇りのまま。気温は2℃、手袋の意味がないくらい寒い。風のおかげで濡れた部分が少し乾いた。不幸中の幸い。コンビニでウィダーインゼリーを飲んで先を目指す。

本当は喫茶店でモーニングでもしたかったんだけどなぁ。田舎すぎて店が無かったのと、とにかく早く寒くて天候不安定な山を抜けたかったんで諦めた。

徳島より100km地点

再び雨。...かと思ったが、顔に当たる粒がすっごい痛い。よく見るとみぞれだった。痛い寒いの最悪の天候。胸のあたりに湿り気を感じ始める。チェスターコートの寿命が来たようだ。疲れと絶望感から、若干死を意識する。

とはいえもう引き返せる距離じゃないし、その上休めるようなところもない山道だ。もうとにかく進むしかない。脳内でウシジマくんの一コマがリフレインしていた。

f:id:wn_trinity:20160217123030j:plain

徳島より120km地点

みぞれは止んだが、かなり体温を奪われてしまった。風で乾くことを祈りながら走る。

この時点でツーリングを楽しむなんて余裕はなく、「私はなんでここに居るんだろう、何が楽しくてこんな目にあってるんだろう」というネガティブな感情に支配されつつあった。

徳島より140km地点

トンネルを抜けた先で雪が舞っていた。こんな絶望感あふれる暗い気持ちで雪を見たのは人生で初めてかもしれない。寒さと緊張のせいか肩と腰周りの疲労感がいっそう酷い。

もはや苦行と化したツーリングをこなすためには無になるしかなく、ただひたすらに事故にならないように安全運転だけを心掛けて山道をひた走った。

徳島より160km地点

地獄の山間部を抜けた。しかし、平地にも関わらず雪は降ったり止んだりを繰り返す。松山ってそんなに雪降らないはずなのになぁ。

ここまで濡れれば後は何も変わらぬわ諸行無常よ、とか思いながらとにかく走る走る。標識の「松山 ◯km」の数が減ることだけを希望にアクセルを握り続ける。途中でなぜか脚がつりそうになった。AT車なのに。

徳島より180km地点

松山の中心部に入ったあたりでようやく晴れる。おせーよ。ホントに遅いよもおおおおお。途中コンビニに入ってバイクを降りた瞬間、自分の体重を支えきれずに膝から崩れ落ちた。自分の体力のなさにビビる。右腕もピクピクしてるし。

最後の休憩にコーヒーを買おうとするも、寒さと疲労で手が震えてうまくお金を出せない。しかも目が虚ろ。店員さんに「こいつ...まさか」みたいな不審な目で見られた。最後のひとっ走りのエネルギーを補給して、市役所を目指す。

10:00 松山市役所到着

f:id:wn_trinity:20160217124953j:plain

やっと着いたあああああああああああああ!!!

猫背で足を引きずりながら市役所に入り、書類を書く。転入先には詳しい住所じゃなくて「カンボジア」って国名だけ書けばいいのか。この辺アバウトなんだなぁ。

そんなことを思いながら、書類1枚にたっぷり10分かけて記入する。手が動かないんだからしゃーない。

窓口に呼ばれていろいろ説明を受けたが、正直もう頭が働いていなかった。斜め下を凝視しつつ、はいはいと微かに頷く私はさぞ不気味だっただろう。ごめんね役所のお姉さん。

以上でツーリングの前半戦は終了。

後半戦:ツーリング開始

当初の計画では往路も復路も同じ道を通るつもりだったが、見事に心を折られたので諦めることにした。もうあんな地獄のような道を味わいたくない。

というか疲れすぎて、もう長い距離を走るのがイヤになってしまった。ということで、帰りは松山-大阪のオレンジフェリーを利用することに。

f:id:wn_trinity:20160217130615p:plain

死んでも山道は走りたくなかったので、時間が掛かってもいいから海岸線を走る。東予港まで行ってしまえば、あとは寝てる間に大阪に着くというステキプランである。本当に涙が出るほどありがたい。

18:00 松山市

市内は小雨。だが、実家でシールド付きのヘルメットとカッパを調達したため、雨に関しては全く問題ない。スニーカーである足先が濡れるぐらいだ。往路の地獄に比べれば、なんてことない。

やや交通量が多いが、やはり海沿いに行けば行くほど少なくなっていく。そして同時に、雨脚も強くなる。

20:00 東予港着

さっくり到着。ちょっと寒いし雨もだいぶ降ったけど、往路の地獄に比べれば、なんてことない(2度目)。

乗船手続きを済まして船内へ。出港は22:30だが、20:00頃から乗船できるのがオレンジフェリーのいいところ。夕食も入浴もこの中で済ませられるのは、すごく嬉しい。疲れてると風呂が格別に気持ちいいんだよなぁ。

22:30 東予港発

寝台でダラダラしている間に出港。寝てる間に運んでくれる乗り物の大切さが身にしみる。バスが疲れるなんて言って申し訳ない。バイクの方が何百倍もしんどいです

06:00 大阪南港着

ガッツリ朝食も船内で済ます。じゃこ天と味噌汁美味しい。スッキリした気分で下船。

ついでに乗っていたバイクも知人に返すことに。東大阪へ向かう。道を間違えなければ40分程度で着くか。

08:00 知人宅着

道を間違えまくる。おかげで2時間も掛かってしまった。方向音痴の極みである。iPhoneのGoogleMapの「いまこっち向いてますよー」みたいなヤツ、信用しすぎたらダメなのね...迷惑かけてしまった。

そしてバイクを返し、正真正銘ツーリング終了。お疲れ様でした自分。よく走った自分。

二度と冬にバイクは乗らないし、山道をナメた服装で走らない。もう二度とあんなことはしないよ(レスキュー911感)

さいごに

走行距離をまとめてみた。

Date Section km
2/21 大阪-和歌山港 85
2/22 徳島港-松山駅 194
2/23 松山-東予港 66
2/24 大阪南港-知人宅 50
- 395

実質4日走ってたのか。体感では2日で走りきったような感覚なんだけど...。参考までに東京-神戸が400km程度らしい。それで考えたら結構走った方なのか、これは。

ともあれ人生初のぼっちツーリング395km、無事故で終われて良かった。ホントに。

そしてめっちゃ疲れた。世のライダーは体力ありすぎじゃないかと思うわ。