カンボジアで働いている人の備忘録

24歳、なんかカンボジアで起業したみたいです(他人事)

人生で初めてカンボジアの結婚式に参加してきた

カンボジア 縁もさだめも かくありき。

ある日のこと。いま私がサイト改修をしている企業の女性スタッフさんが結婚するそうで。同棲のための引越し、結婚式の準備...色々とやらなきゃいけないことがあったらしく、旦那さんと一緒にオフィスでなんやんかんやしていた。

おめでとーとか言いつつ横でコーディングをしていると、こんな封筒が私に手渡された。

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...林家ペーパー?すげぇピンク色だな、私がつぶやくと、旦那さんは困り顔で笑いつつ「彼女の好きな色なんだ」と答えた。例えカンボジアであっても結婚式の主役は嫁さんなんだなぁ、と垣間見えた瞬間である。

「ところで、これは何の封筒なの?」と聞いてみると、「結婚式の招待状だよ」と。ほー、こんな感じなんだ。中身はどうなってるんだろ。1ページ目をちらり。

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読めねぇ。私はクメール語が一切分からないからしゃーない。上段にWedding Invitation、中段に新郎神父の名前、下段に日時?らしきものが書いてあることぐらいしか分からん。まだページがあるな、こっちも見てみよう。2ページ目と3ページ目をちらり。どうやらこれが最後のページらしい。

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やっぱり読めねぇ。あ、でも右側のページは英語オンリー。これなら分かるぞ。親族・新郎新婦の名前、日時、会場の場所が書かれているようだ。ちなみにこの裏面に会場の地図が載っていた。これで当日はバッチリ。

さらに招待状をガサゴソしていると、別の空の封筒が出てきた。これにも私の名前が書いてある。これは恐らくご祝儀袋か。うーん、困った。日本なら3万ぐらい包むもんだろうけど、ここは月給200ドルで平均以上に稼いでると言われるカンボジア。万単位で渡すのは明らかに多すぎる。

別の方に相談したところ「現地人同士のご祝儀の相場は大体15〜30ドルくらい。僕たちは外国人だから、その2倍の30〜60ドルぐらい出しておけばいいんじゃないかな」というアドバイスを頂いた。なるほど。以前から、私を含め日本のクライアントも彼女には凄くお世話になっている。そこも考えて50ドル包むことにした。

月給ベースで言うなら、体感相場は日本もカンボジアも大して変わらないのかもしれないなぁ。日本で月給20万の場合、3万の祝儀は月給の15%に相当する。カンボジアで月200ドルの給料から30ドルのご祝儀を出した場合も、日本と同じの月給15%分相当。

実際にカンボジアでも「結婚式が続いたせいで出費続き。生活が苦しい...」と言っている人は珍しくもない。そういうこともあって、若者の中では 結婚式なんて金掛かるだけだから行きたかねーよ!という層も出てきつつあるとか。

結婚式当日 17:30

こっから写真少なめ。会場はホテル一階のホール貸切。ちょっと用事があって開始時間の16:30に遅れてしまった。もう始まってたらヤバいなー、とか思いながら会場に足を踏み入れる。

中の様子をザッと見たところ、始まってる...のか?円形テーブルの席はちらほら埋まっており、満席になったテーブルの客だけご飯を食べている。奥のステージではクメールっぽい独特リズムの曲を延々と生バンドが演奏中。各テーブルの飲み物や氷を親族の子供?たちが補充して回ったりしている。

肝心の新郎新婦の姿はなく、誰かがスピーチをしている様子もない。なんか普通にみんな飯食ってるだけのような。

日本の結婚式とは進行が違うんだなーとか思いつつ、日本人が多く集まっている席があったので、そこに着席することに。同じテーブルにカンボジア在住歴が長い方が多かったので、色々と質問してみた。

  • Q: これって結婚式もう始まってるんでしょうか
    • A: 始まってるよ!
  • Q: 16:30開始なのに...
    • A: 大体は時間通りに始まらないし終わらないんだよ!適当に集まって流れで解散する感じだよ!
  • Q: ちなみに今は何の時間なんでしょうか
    • A: 招待客がご飯食べつつグダグダする時間だよ!
  • Q: これから何があるんでしょうか
    • A: たぶん新郎新婦が各テーブルに挨拶しにいくよ!その後は踊ったりするよ!あとは謎だよ!
  • Q: ていうか料理が来ないですね
    • A: 席が全部埋まったら料理が来るシステムだよ!
  • Q: カンボジアの結婚式ってどういう料理が出てくるんでしょうか
    • A: 会場によって違うよ!ちなみに一人20ドルぐらい掛かってるらしいよ!新郎新婦は大変だね!

日本みたいに新郎新婦親族のスピーチがあったり、余興があったり...みたいな、スケジュールがガッチリ決まって進行するんじゃないのね。流れで始まって流れで解散。うーん、二次会みたいだ。

とか色々と話をしていると料理とドリンクが運ばれてきた。この卓の席は全て埋まっていないが、式場のスタッフが空気を読んで持ってきてくれたらしい。ナイスジャッジ。

...しまった、写真を撮るのを忘れた。簡単なつまみ類、牛肉サラダ、サフランライス+チャーシュー、魚の姿煮、鳥の煮物、トムヤムクンっぽい酸味の効いたスープ、よく分からない甘いデザート。説明が雑過ぎて申し訳ない。どれも美味しかった。日本人でも違和感なく受け入れられる味付け。

量自体はかなり多い。他のテーブルの様子も見ていたのだが、完全に平らげているところはほとんど無かった。おなか一杯食べてもまだ余る、そんな感じ。

新郎新婦のご登場

席で食事を楽しんでいると急に後ろの方がざわつき始めた。後ろを振り返ると、そこには新郎新婦の晴れ姿が。うーん眩しい。各テーブルに挨拶をして回っているようだ。

次は何をするんだろうなーと思っていると、招待客がにわかに席を立ち始めた。ステージ前まで一本道を作るように、両サイドに別れてスタンバイ。日本で言うところのバージンロードを作っているらしい。私もそれに混じることにした。

人ごみに紛れて立っていると、式場のスタッフが一杯の花びらを手渡してきた。周りの人に聞いてみると、新郎新婦が歩き始めた時にこの花びらを撒けばいいとか。ライスシャワーじゃなくてフラワーシャワーなのか。ここも日本と違うんだなぁ。

さて、新郎新婦もスタンバイ。ついにバージンロードを歩むふたり。一生に一度の、感動の瞬間。彼らの新たな人生を祝福するかのように、花びらが舞う。

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前言撤回。舞うっていうか、完全に投げつけてるよねコレ。新郎新婦がちょっと怯んでるレベル。いかんでしょ。狂喜乱舞の花びら...制御不能のコングラッチェ...!圧倒的祝福...!まさに鬼は外...福は内...! 圧倒的豆まきスタイル...!

つぶてのように放たれる花びら弾幕をくぐり抜け、ステージへと向かうふたり。進行役の司会がふたりを迎え入れる。なにやら喋っているが、やっぱり何を言っているのかよく分からん。ちょこちょこ笑いが起こっているあたり、小気味のいいジョークでもかましているんだろう。バラエティの司会者みたいなカジュアルな雰囲気。

そしてふたりは招待客に背を向けて立つ。ブーケトスってやつか。この辺は日本と同じなんだなーと思って見ていると、ブーケがポイッと放り投げられた。前線に向かって放物線を描いて落ちていくブーケ。それを取り合う女性たち...と思ったら、前にいるの全部男性じゃねーか。なんでお前らが取り合ってるんだ?

一人がキャッチ!しかしその四方八方から伸びてくる他人の手。誰も譲らず、花を掴んで引っ張り合い。最終的にブーケは4つぐらいに分裂していた。それでいいのか。

その後も司会が仕切りつつ、誓いのキス。頬、額、唇にリズムよくキスして終了。おめでとう、末長くお幸せにどうぞ。キスする度に司会が兄ちゃんが「チュッ」という効果音を入れていたのが余計だったと思うの。

そしてふたりは壇上を降りていった。拍手喝采雨あられ。どうやらこれでひと段落らしい。

謎ダンスのお時間

その後、中央の果物や野菜が飾り付けられたオブジェ?のようなものの周りに人がドカッと集まるやいなや、フルーツもぎ取り大会のようなものが始まった。とにかく早い者勝ち。パイナップル、リンゴ、ブドウ、キャベツ...オブジェに括り付けられたものは、とにかく早い者勝ちらしい。バーゲンセールみたい。

ちょっとした戦争が終わったあと、バンド演奏が再開。みすぼらしくなったオブジェの周りに人が集まり、謎のダンスが始まった。

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腕を低く保った阿波踊りっぽい感じ。リズムの取り方もよく分からんなぁ...と思って見ていると「あなたも踊ろうよ!」というお誘いが。正直踊るのは嫌いだけど、せっかく来たんだからと踊ってみることにした。

どうやって踊るんだ、と聞いてみると「フリースタイル!」という答えが返ってきた。一番困るやつ。周りのを真似してみるが、手の動きも足の動きも法則性がなくて難しい。音楽自体は8ビートの基本的なリズムなんだけど、どうやらみんなは1、2、3、4、5!1、2、3...という変則リズムで踊っているっぽい感じ。しかも手の動きもよく分からんし。太極拳か?

10分ぐらい踊っていると、曲が変わる。今度は手の動きはいらないらしい。足のステップだけで踊る。しかも全員まったく同じ動きをしている。これはフリースタイルじゃなくて、ガッチリ振り付けが決まっているヤツか。5分くらい真似してやっとできるようになった。こっち8ビートの教科書的なリズムでステップを踏むだけなので、踊り自体はそんな複雑じゃなかったっぽい。

音楽が止まり、みんなでイェーと盛り上がって終了。全員出口の方に向かって歩き始める。あ、これがフィナーレ的なヤツだったのね。あぁ疲れた。

私も荷物をまとめて家路につくことに。初めてのことが多すぎて、なんかすっごい疲れた。カンボジアの結婚式、よく分からなかったなぁ(遠い目)

さいごに

そもそも結婚式自体行くのが初めてだったな、よく考えたら。日本の結婚式の前にカンボジアの結婚式を経験することになるとは。私の結婚式童貞はカンボジアで散りました。アーメン。